10 時間ミーティングの効用について
1 日の作業内で 10 時間くらいミーティングをしたプロジェクトの話を聞きました。内容が分かりませんので、絶対とは言えませんが、内容の薄いミーティングになったはずです。
効率の良いミーティングするためのリソースがいくつかあるとして、以下に定義してみます。
- 時間
- 場所
- 体力
- モチベーション
- 内容 (議題)
- 資料 (ドキュメント)
全てが十二分に揃っていたとは考えにくく、また、複数の項目が欠けていた可能性もあります。
少なくとも、私の経験上、1 時間を超えるミーティングは、話すことが無くなって飽きます。2 時間を超えると疲れます。どれだけ大量のドキュメントがあっても、最初と最後でレビューの質は大幅に落ちます。議題そのものが無かったら、それは雑談でありミーティングではありません。
それなのに 10 時間もミーティングが続いたという事実から推測すると、たぶん効率以外のところで意味があったのだろうと思います。それはおそらく気持ちの共有です。
基本的に、人間は、話せば話すほどテンションが上がります。または、テンションが上がるほど発言が増えます。話すことによって、相手を理解したという錯覚も得られます*1。ミーティング参加者の間に自然にシンパシィが成立します。
これに付け加えて、初めは対立していた二つの意見が止揚されて、素晴らしそうな意見にまとまったりすると、物語的カタルシスが得られます。世間で馬鹿にされやすい青春ドラマの方程式ですが、自分が当事者だと結構はまります。錯覚ですが、錯覚とか思いこみがポイントです。
結局、このミーティングの成果が、参加者間の連帯意識の向上に繋がったかどうかは、私には分かりません。コメントを待っています。
*1:理解できない、という錯覚も得られますが